【完】宛先不明のラブレター


「…最後の、思い出のつもりだった?」

「…?」


聡の言葉が何を指しているのかわからず、答えないでいると、聡が少し言いづらそうに言葉を続けた。




「昨日の、」

「…、うん」

「…果枝」

「…何?」

「愛してる」

「……、は、反則、だよ、…っ、そんなのっ、」


目を合わせられて、そんなこと言われたら、堪えていた涙だってあふれてしまうじゃないか。

…聡は、本当に、意地悪だ。


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