【完】宛先不明のラブレター

_#1 永遠



「聡!」


名前を呼ばれてうしろを振り返ると、そこにはニコニコと笑顔で俺を見る彼女の茉莉(マリ)がいた。




…ふたつ下の学年で、大学のサークルで知り合った茉莉は、大学のマドンナとして入学当初から有名だった。

そんな彼女と付き合っている俺は、友人からよく羨ましがられた。


…たしかに茉莉は美人だと思うし、性格もさばさばしていていい奴だったけれど、少し独占欲が強かった。


< 119 / 391 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop