【完】宛先不明のラブレター


スーツを着ていなくても、横を歩く果枝は高校生で、俺は社会人。

年の差は、8歳。

はたから見るとどう見えるんだろう、とふと思った。


横を歩く果枝は、そんなことを気にしている様子ではなかったけれど。




「…ここでいい?」


目についたホテルを指差した。


…ラブホにしようかと思ったけれど、果枝は“初めて”だからと歩いていて考えていた。

女の子は、初めてって大切だろうし。

お金はそんなにないけれど、このホテルの一泊料金くらいは持っている、はず。


< 278 / 391 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop