【完】宛先不明のラブレター
そう言って果枝に近付き、お姫様だっこしてベッドにおろした。
枕もとの電気をつけ、部屋の電気のスイッチが枕もとにもあるのを見つけ、消した。
ぼんやりとライトに照らされて浮かび上がる果枝は、瞳を少し潤ませて俺を見ていた。
「…朝まで離せそうにないかな」
「えっ…」
果枝の戸惑った声が聞こえたけれど、そのまま着ていた服を脱がせて、自分も上半身の服を脱いだ。
脱ぐと、果枝が恥ずかしそうにしながら俺の左胸の方に手を伸ばしてきて、触れた。