【完】宛先不明のラブレター


…でも、事実だった。

俺は、果枝が好きだから茉莉と別れて別々の道を歩むことにしたんだから。




スピード離婚。

どうせ早まったんだろ。


…俺が離婚したことについて、周りはそんな風に言った。


たしかにスピード離婚だったかもしれないけれど、俺は茉莉と結婚したことを後悔なんてしていなかった。

早まったわけでもない。


俺がきちんと考えた末の言葉だった。




あのときの言葉に、気持ちに、嘘はない。

今も、後悔なんてしていない。


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