【完】宛先不明のラブレター


「…、そりゃーまぁ…」


何を言い出すのかと思えば。

…そりゃー、好きな人のことだもん、知りたいに決まってるんじゃないですか?




「…その割に俺に聞こうとしないよね。」

「……。」

「聞いちゃだめなんじゃないか、とか思ってる?」

「……少し。」

「別に聞いてくれていいから。 …なんか何も聞かれないと、果枝が俺に興味無いんじゃないかって少し寂しくなるし。」


そう言って寂しそうな顔をする聡に思わず、きゅんとときめいてしまった。

…こういう時、年上に見えないから困る。


< 63 / 391 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop