【短編】《警告》

「お前は大変な事になる!
 
 頼むから
 俺の話を聞いてくれ!」
 
 
 
 
男はそう叫んでいたが、
俺は聴く耳を持たなかった。
 
 
 
 
「本当に何だアンタ!?
 警察呼ぶぞ!!」
 
 
 
 
俺は携帯電話を取り出そうと
バッグに手を入れた。
 
すると男は、
俺の手を掴んで来たのだ。
 
 
 
 
「いいから黙って
 俺の話を聞け!
 
 お前は・・・」
 
 
 
 
男がそう言った時だった。
 
 
俺の、腕を振り払う動作に
男がよろけ、
そのまま階段を
転げ落ちたのだ。
 
 
 
 
『ゴツッ』
 
 
 
 
一番下まで男が転げ落ちると、
鈍く、
そしてとても重い音が鳴った。
 
 
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