Beeな彼女とHoneyな彼氏
「言われなくても帰るわよ。」


また、思ってもないことを・・・


それでも、直人はにっこりと、微笑んでいた。


千絵子は、ふぅっと、呆れたように笑っていた。


いつもの帰り道、どうやったら素直になれるのだろうと、ずっと考えていた。


ふと、携帯が鳴った。


「あっあたしだ。ちょっとごめん。」


【着信:千絵子】


「千絵子ぉ?どうしたの?」


『1つ言い忘れてて。直人君にね、そのまま、「シたいってなに??」って聞いてもだめだかんね。「スるって何?」って聞かなきゃだめだよ。』



???よく分かんない


「分かった。アドバイスありがと!」


きっ聞かなきゃ!



「ねっねぇ、直人?」


「ん?なに?愛ちゃん。」



直人はペットボトルのお茶を飲みながら、あたしの顔を覗き込んだ。



うひゃー近い~



あたしは生唾を飲んだ。


「スッスるってなに?」


ぶーーーーー


直人は、コントの様にお茶を、噴いた。


そして、ゴホッゴホッとむせながら、言った。


「ほんとに知らないの?」


なんか、馬鹿にされた気がして思わずまた、可愛くない事を、言ってしまった。











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