【企】真夏の夜に、君に溢れる想いを
それから、朝はいつもよりもう一歩早い電車で行くようにした。
乗る車両も変えて、ワタルくんと会わないようにした。
じゃないと“スキ”の想いが増えちゃいそうだから……
「ねぇ、優菜」
休み時間、机の周りに都輝ちゃんとあっちゃんが来た。
何かなって思ったら……
「最近の優菜の笑顔って、本っ当にブサイクだよね!」
「なんかこっちまでブルーになっちゃう!」
え……?
ねぇ、ちょっと酷くない?
「スキなら当たって砕けたらいいじゃない」
「スッキリしてないくせに。まだスキなくせに」
その2人の言葉に、視線をあげた。
「優菜らしくないじゃない。頑張ってみなさいよ」
「ふられたら慰めてあげるから!」
都輝ちゃん……あっちゃん……