Treasure!
やがて砂利道を上がりきり、女は寺院に到達する。

寺院の前に立ち止まり、見上げるような仕草を見せる女。

その女に。

「何してるんだ?」

俺は声をかける。

「……!」

驚いたように、女は振り返った。

顔立ちこそ可愛らしい、俺と年齢もあまり変わらないくらいの女。

なのに。

「もしかしてお前、ハンターか?」

俺の言葉に、女は口を噤んだままだった。

< 12 / 372 >

この作品をシェア

pagetop