Treasure!
鑑定士の店を出て、俺達は一服も兼ねて酒場へと向かう。

手頃な席に座り、二人分のドリンクを注文。

しばらくしてドリンクが運ばれてきて、俺はストローを咥えてズズズと飲み始める。

…この間、ティアはずっと、鑑定士から貰った盗賊団の手配書を見ていた。

正確には手配書に書かれている、盗賊団によって強奪された古代遺産のリストを。

日本製『銘刀・菊一文字則宗』。

ロシア製『スペツナズナイフ』。

アメリカ製『M26A1破片手榴弾』。

古代遺産の出所が全て違うのは、これが元々商人の持ち物だから。

商人が様々な遺跡から仕入れてきた古代遺産を、盗賊団が強奪したのだろう。

どれも高価なお宝だ。

だが、これら高額古代遺産のリストに紛れて。

「ネオニコチノイド?」

見慣れない名前があった。

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