Treasure!
ティアが難しい顔をする。

「名前からすると、人間が好んで愛飲した嗜好品…煙草に含まれるニコチンに似ているわね…けれど、正確な所はわからないわ…何かの薬品かしら?」

どうやら彼女も薬学は専門外らしく、詳しい事は分からないらしい。

何故高額の古代遺産に混じって、こんな訳の分からないものまで書いてあるのか。

そもそも、これも古代遺産かどうなのかさえ怪しい。

盗賊団も、何故こんなものを強奪していったのだろうか。

「ところで」

俺はティアの顔を窺う。

「もしかしてティア、その盗賊団から強奪された古代遺産、奪い返すつもりか?」


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