Treasure!
ティアは少し驚いた顔をした後、悪戯っ子のような笑みを浮かべた。

「まーね…運よく遭遇するような事があれば、奪還に挑戦してもいいかな、なんて思ってるけどね。私一人じゃとてもこいつらには敵わないだろうけど、コウがいるなら、ね、」

やれやれ。

どうやらティアは俺をアテにしているらしい。

だが、上手く奪還する事ができれば高額の賞金が出るという話だ。

「それに」

ティアが人差し指を立てる。

「貴重な古代遺産を強奪するような盗賊団を壊滅させると、その功績を称えられて、帝都がトレジャーハンターのライセンスを発行してくれる事もあるわ。普通は厳しい試験を受けなきゃライセンスはもらえないんだから、チャンスかもよ?」

確かに、ティアと同じトレジャーハンターの資格を得られるのならば悪くないかもしれない。

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