Treasure!
港町を出て、俺達は歩き出す。

「実はね」

ティアが言う。

「ここからニューヨークまでは、徒歩だと数ヶ月かかるの」

「は?」

彼女の言葉に、頬をタラリと汗が伝う。

考えてみれば当然だ。

北米大陸を横断となれば、数千キロという距離があるのだ。

その区間は殆どが砂漠や荒野。

如何に中国大陸に比べると安全な土地とはいえ、盗賊や巨大爬虫類、捕食動物などもいる。

そんな過酷な環境の中、数ヶ月もの旅…。

流石の俺も、少々尻込みしてしまう。

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