Treasure!
「それじゃあ」

軽やかに手を振るティア。

「私はこの鉄道利用するから、コウは横断の旅楽しんでね?早くついたら、向こうでバカンスでも楽しんでようかしら」

またしても、ティアが悪魔のように見える。

俺はアワワワとうろたえる。

…ティアがクスクスと笑った。

「馬鹿ねぇ、嘘よ。ちゃあんと二人分の大陸横断鉄道切符を買ってあるわ」

彼女は胸の谷間から、二枚の切符を取り出す。

全く、どこに入れてるんだか。

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