Treasure!
だが俺は一撃だけでは手を止めない。

懐に入ったまま、スカーフェイスの顎に掌打!

強烈な打撃は、脳震盪を誘発する。

更に喉元へ足刀!

気管を蹴り潰すほどの勢いで中足を叩き込む!

更に更に、側頭部へ回し蹴り!

ヤワな頚椎ならば、その一撃だけでへし折れてしまう。

とどめとばかりに、鳩尾に抉りこむような肘打ち!

僅か数秒の間に四発もの痛烈な打撃を打ち込み、俺は即座にスカーフェイスの間合いから離れた。

…本当ならば、まだ打ち込めた。

更なる追い打ちも可能だった。

しかしそれをしなかった。

何故なら…。

「弱くなったか…?コウ・タオレン…!」

スカーフェイスには、ただの一撃も通じていなかったから…!

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