Treasure!
巨体を揺するように、スカーフェイスは近づいてくる。

「違うな…俺が強くなったのか…進化の差という奴は絶望的だな、コウ・タオレン…どんなに鍛えようと、どんなに努力しようと、決して埋める事の出来ない能力差を生み出す」

スカーフェイスの右腕…蟷螂の鎌が大きく振り上げられる!

「お前は今この瞬間、『食われる側』の生物に格下げされた!」

ギザギザの突起がついた鋭い刃。

その鎌を高速で振り下ろしてくる!

見えない…鎌の軌道が全く見えない!

俺は直感のみでその斬撃を回避する。

当てずっぽうでかわした斬撃。

何とか回避は成功したものの、スカーフェイスの鎌は、床に大きな亀裂を作るほどの威力を見せた。

形状こそ鎌。

しかしその威力は、断頭台のギロチンにも匹敵していた。

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