Treasure!
「何の真似だ?」

スカーフェイスが首を傾げる。

「武器を手に取れば俺を倒せると思ったか?」

「馬鹿言うな」

俺は毒づく。

スカーフェイスと俺の実力差は圧倒的だ。

ナイフ一本で戦局が覆る程度ならば、こんなに苦戦はしていない。

「ならば何の真似だ!」

業を煮やしたように斬りかかってくるスカーフェイス!

大きく振りかぶった鎌を、上段から一気に振り下ろす!

その攻撃に対し、俺は逃げるどころか逆に間合いを詰めた!

両断されるか否か。

その紙一重のところで辛うじて鎌をかわし。

「ぬ!」

スカーフェイスの足の甲の部分にナイフを突きたてた。

当然、足の甲も硬い甲殻に覆われている。

ナイフの切っ先は通らない。

だから俺はナイフの柄尻に拳を添えて。

「はあああああっ!」

寸勁を打ち込んでナイフを貫通させた!


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