Treasure!
intermission
それは、まさに撤退する途中だった。

追いすがるローチの群れを迎撃し、振り切りつつ、私と帝都軍の部隊はアフリカ大陸からの脱出を図る。

核ミサイルが爆破されるまでは、恐らく幾らも時間がない。

私達は何とか、予想される核爆発の圏外にまで移動する事に成功していた。

あとはコウだけ…!

「コウ・タオレンはまだか!ティア・ハートロック!」

ジープに同乗していたリハード少佐が吠えるように言う。

「……!」

私は只、祈るような思いで、何度も後方を振り向くしかなかった。

きっとコウなら脱出してくる。

あの化け物みたいな姿に進化したスカーフェイスを倒し、きっと生きて脱出して来る筈。

アイツなら、きっと必ず…!

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