Treasure!
「秘伝書!?」

その言葉に俺は食いついた。

まさかこんなに早く、俺の探している秘伝書…その一つに出くわすとは思っても見なかった。

確かにこの書物の表紙に書かれた文字も、中に書かれている文字も、俺の持っている指南書に酷似している。

これは、掘り出し物かもしれない。

値札を見る。

金貨1070万。

予想通りの高額だ。

ティアが秘伝書クラスの古代遺産なら、1000万は下らないって言ってたっけ…。

とても手の出せる金額じゃない。

がっくりと項垂れる俺。

そこへ。

「よぅ、兄さん」

主人がまた声をかけてきた。


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