cold pupil
「うわぁ゛――!」
ガバっ!
「はぁ、はぁ、はぁ……。」
ガチャ!
「華奈さん!?」
「成!」
ベッドの近くに来た成に抱き着いた。
「華奈さん?」
成はあたしを優しく抱き締めた。
怖かった。
何故かさっきの夢が怖かった。
体が拒否反応を起こしてる。
あたしの記憶なのかな…?
「華奈さん?大丈夫ですか?」
「あ、ごめん。」
あたしは我に返り、成から離れた。
あたし、今大胆だったな……。
「それは良いんですけど。大丈夫でしたか?」
「うん…………、ごめんね?」
「いいえ、昨日も倒れたし心配だったんです。」
「倒れた?」
「はい。」
「嘘……、ごめん。」
「いいえ。今日はゆっくり寝ててくださいね。」
成は「お粥作ってきます。」と言って、部屋を出ていった。
それにしても、今の夢は何だったんだろう?
あたしの記憶?だよね……。
いつの時なんだろう?
あたしの事を呼んでた男達は誰?
声は聞こえるのに、顔が見えなかった。
流衣達?
いや、全然違った。
じゃあ、誰なんだろう?
その時、あたしの携帯が鳴った。