cold pupil
「初めて来たの?」
「そ、そうだけど?」
「ふーん。」
あたしはその女を下から上まで眺めた。
「連れは―?」
「男と来たのよ!」
「その男は?」
「あいつよ!」
そう言って、女が指差したのは……、
「…………ん?お、俺!?」
女ったらしの夏騎だった。
夏騎は奥の部屋から見てたらしく、こっちに歩み寄ってきた。
「お前かよ。」
「知らねぇよ!おい、女!パチこいてんじゃねーぞ!」
あたしは夏騎を睨んだ。
「か、華奈!お前、俺を疑ってんのか!?」
「あんたなら、ありえるなーと思って。」
「おまっ!」
「華奈。」
後ろから低い声が聞こえた。