cold pupil
家に着いて、ドアを開けると部屋が真っ暗だった。
寝たのかな?
リビングの電気を付けた。
「うわっ!」
ソファには成がボーっとしながら座っていた。
「成?どうしたの?」
「…………あ、華奈さん。お帰りなさい。」
成の前に座った。
「どうしたの?電気も付けないで。」
「…………。」
何も言わない。
周りを見渡すと、床に落ちている携帯を見つけた。
あたしは成の顔をもう一度見たけど、成は遠くをボーっと見つめているだけだった。
携帯を広い、画面を見た。
受信:兄貴
本文:お袋が倒れた。
お前に会いたがってる。
お母さんが倒れたんだ……。
だから、成はこんなになってる………?