cold pupil
「成?」
成の手を握った。
「……………。」
ボーっと遠くを見つめたままの成。
「成!しっかりしろ!」
あたしは思わず叫んだ。
成はビックリしたみたいで、肩を揺らした。
「しっかりしろよ!お袋さん倒れたんでしょ!?何で会いに行かないんだよ!?」
「……………倒れた……お袋が……。」
「そう、倒れたの。だから、あんたは会いに行かなきゃいけない。」
「……会いに行けない。」
「え?」
会いに行けない?
「なんで?」
「華奈さんっ……!」
「えっ!?」
……………。
成に抱き締められてる…?
「成…?」
「華奈さん……。俺の話聞いてくれる?」
「うん。」
成は話始めた。