cold pupil
「………黙っててごめん。」
「華奈さんが"最強の桜"だったとはなぁ―。」
「嫌って良いよ。」
「………華奈さんは俺がこの話を聞いて、嫌うと思ったんですか?」
「え?」
「俺、そんな事で華奈さんの事嫌いになったりしません。」
「違う!!あたしは"黒桜"の幹部だから成に嫌われるとか思って無い!成はそんな奴じゃ無いって信じてるから。」
「じゃあ、何でですか?」
「あたしは成に嘘ついたから、嫌われるんじゃ無いかって……。あたしが嘘嫌いだから。」
「……確かに嘘は嫌いです。」
ほら、やっぱり。
あたしは成の横に座ってる事が出来なくて、立ち上がった。
「でも!華奈さんは嘘ついて無いじゃないですか。」
え?
「華奈さんは、俺に何も言ってません。俺も聞かなかった。だから、華奈さんは嘘なんかついてません。」
恐る恐る振り返って、
成の顔を見た瞬間涙が出そうになった。