cold pupil
決断
ふと、横で手を繋ぎながら寝てる成を見た。
ねぇ、成。
あの時、あたしはあんたを助けたんだろうね。
あの時、あたしがあんたを助けなかったら、こんな辛い別れしなかった?
あたし、あんたを見て懐かしい気持ちになった。
昔からの知り合いみたいな。
ね、短い間だったけど、一番濃い時間だったよね?
家族愛とか、恋人愛とか、そんなんじゃ無い。
なんか、あんたには不思議な感情。
男として好きな訳じゃない、
友達としてもじゃない。
なんだろう、
でも大切な存在。
こんな事、あんたには言わないけど、
本当はサヨナラしたくない。
本当はこのまま一緒に居たい。
あんたとは、流衣達にも見せない、違うあたしで居れる気がするんだ。
ねぇ、成。
離れてもさ、こんな駄目な"姉貴"の事忘れないでよ。
あたし、次会ったら
絶対記憶思い出してるようにするから。
そしたら、またいっぱい話そ。
成
一緒に居てくれてありがと。