cold pupil
「華奈さん、何、鏡の前でニヤニヤしてるんですか?」
声のした方を向くと
成がドアから顔を除かせてこっちを見ていた。
「何でもない。」
「怪しい。」
「なんでよ。」
「ま、良いですけど。もう、飯出来てますよ。」
「うん、食べる。」
リビングに行って、椅子に座った。
「「いただきます」」
「ねぇ、起きたばっかりなのにパスタ?」
「それは、華奈さんだけです。」
「そんな、前から起きてたの?」
「はい。8時には起きてましたよ。」
時計を見ると、
もう昼の12時だった。
「それに、冷蔵庫にパスタしか作れるの無かったんですから。」
「昨日、買ったじゃん。」
「あれは、あれです。それに野菜嫌いな華奈さんには、こういう料理が丁度良いじゃ無いですか。」
そう
あたしは野菜嫌いで、全然食べない。
だから、成はそんなあたしの為に色々工夫して、料理を作ってくれていた。