cold pupil
カランカラン。
「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ。」
バイト君に言われ、あたしはいつもの店の一番奥の席に座った。
「ここが華奈さんの来たかった所ですか?」
成は店内を見回しながら言った。
「うん。ここ、あたしの知り合いが経営してる店なの。」
「知り合い?」
成の顔が不安そうになった。
「大丈夫。確かに"黒桜"の奴だけど、アイツだけは信用出来るから。」
「はい……。」
その時、バイト君が水を持ってきた。
「ねぇ、輝呼んできてくれない?」
「店長ですか?かしこまりました。」
バイト君は厨房の中へと消えていった。
「大丈夫だから、安心して。」
不安そうな成の頭を軽く撫でた。