cold pupil
「さ、そろそろ帰ろっか?」
もう10時だ。
「そうだな。夜だし"黒桜"の奴居るだろうから送る。」
「ありがと。」
「あの、輝さん。」
「ん?」
「トイレ借りて良いですか?」
「ん、ああ。奥にある。」
輝はそう言って成を連れてトイレに向かった。
なんか、安心した。
輝も成の事分かってくれないかもしれない、って本当は思ってた。
でも、やっぱり輝だった。
我が儘なあたしの話をちゃんと分かってくれた。
"黒桜"の中では、あたしの方が立場上だけど、普段は"兄貴"って感じ。
「華奈。」
輝が戻ってきた。