cold pupil
「お待たせしました!」
成は慌てて来たのか手が濡れていた。
「お、じゃあ帰るか。」
輝の後に続いて、店の係員用の出入口から出た。
「明日は俺の愛車で送ってやるからな。」
輝の愛車は、
マジェスタ。
「安全運転で宜しく。」
「分かってるよ。」
「この車、カッコイイっすね。なんかイカツイ感じがまた良い。」
成も車好き?
「だろ?成は分かってるなあ。華奈なんか、俺がこれを見せてやったら、何て言ったと思う?」
「何て言ったんですか?」
「"車なんてどれも同じじゃん"って。」
「華奈さん!?それは駄目でしょう?車には色々種類があるんですよ?」
絶対、車好きだな。
あたしは無視して車に乗り込んだ。