cold pupil




「いつ?」



「いつバレたかは知らないけど、言われたのは昨日。」



「GHOSTに来た日だよな?」



「うん。あ!あの女の子ちゃんと助けてくれた?」



「当たり前だ。あんなのにあったら死ぬな、絶対。」



あのクラブで超ガンつけて来た女。


あたしも無視して通り過ぎても良かったんだけど、あまりにも目立っていた。


周りの奴等も気づいてた筈だから、無視出来なかった。


あの女も素直に謝れば何もしなかったのに、あたしに"ある程度の態度"をしなかった。


だから、あたしも何も言えなかった。


クラブに居る全員に"殺れ"と言った拓にも、その子に殴りかかって行った奴等にも。



いつもだったら、軽くであたしが止める事が出来たけど、拓だったから。



拓は良い奴だけど、冷たい所がある。



ルールを破った奴には容赦しないから。




「勿論、あの後手当てしたよ。多分、俺が一応拓さんに言ったから、軽めにしといてくれたと思う。」



良かった。


輝が拓に"軽めに"ってお願いして無かったら、あの女の子は絶対に気を失ってたと思うから。





< 89 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop