三度目の指づめ
だから、あたしも心を閉ざした。封印した。
その頃だと思う。
あたしが八方美人になり初め仮面の笑顔を垂らしたのは。
何処に居て何をして居ても溶け込めない自分がいた。
学校の不良グループに入ったり、真面目なオタクグループに入ったり、清々しいまでのスポーツグループに入ったり、生徒会に協力したり、バンドにも参加したことだってある。
でも、あたしが本当のあたし自身を出せることは一度も無かった。
まるで空気の様に…
あたしは一切馴染めないまま時だけが虚しく傾いた。
グループに入ることすら出来ずに茅の外で眺めることしか出来なかった時がほとんどだ。
悲しくて虚しくて、生きる意味さえ問う毎日…
誰も彼もが敵に思えた。他人の荒を見付け愚痴を陰口を言う、無能な連中。
そんな奴らに、本音など言える訳などなぃ。
だから、演じた。
当たり障りのなぃあたしを。