三度目の指づめ
己の感情を押し込め圧縮した結果…気付ぃた時には…ゴミ溜めの中に蹲っていた。
家を空ける毎日…
でも、誰もあたしを探してはくれなかった。
都会の腐り切った腐乱した匂ぃが心地好い。あたしにぴったりだ。
眠らないネオン街を見つめる。マーブルな空気を胸一杯吸い込み、飲んだくれの化齢匂の漂う皺くちゃなサラリーマン達を横目に何処か共通点さえ感じながら眺めていた。
眼球に映るぼんやりとした虚像の世界は見えない力を持ってあたしを渦巻いていく。
侵食は限りなく、死に近い。
生きる化石の様に…朝と夜をを辿る日々を繰り返す。
喜びなどない。
感情すら感じない。
あたしには、孤独が唯一無二の侵食だった。