三度目の指づめ
顔全体に当たる生暖かい熱風…むせ返る様な直射日光と紫外線でさぇ今のあたしにとってはオアシスそのものだった。
出来るだけ短足の足を広げた。大袈裟な程大股で歩く…
そぅしていないと…先程までの悪夢が節々の今頃振り返して来た痛みと共に蘇る。
まさに…人生の汚点だ。
「おぃ。」
不意に…背後から低い声がした。
しかし…あたしは聞き取る前に前足が前進していた。
ほとんど小走りの状態で…前兆の様に聞こえた音に注意を向ける。
「おぃ!!!」
確かに…あたしに掛けられた声らしい。
こんな時…嫌な予感は的中するんだ。
何故か、背中に眼球でも着いている様に一部始終分かってしまう。