三度目の指づめ
それに、比べ…冷や汗が滝の様に流れるあたしがいた。
それは壊れた蛇口みたく…垂れ流す。
言い訳など浮かばない。
あたしは選択肢を誤ってしまったようだ。
今更どぅする事も出来ない。
無視をし逃走をはかったが敢えなく砕け散ってしまった。
骨の髄まで情けない。
太陽さえ遮る様な長身に…蛇に睨まれた蛙並に…失禁してしまいそうだ。
「ごっ、ごめんなさい!!!!」
とっさの思考回路が弾き出した回答は…謝るという、単純なものだった。
何故…そぅなったのか、言ってしまってから考える。
目の前の霧乃MASTERも、何故謝られたのか…いまいち理解出来ない様だった。
混乱した様に…無造作にビニール袋をあたしに手渡す。