三度目の指づめ
「待って!!!」
線香の匂いが薄れ久々に香森林があたしの鼻孔に優しくtouchする頃…背後で鼻の詰った声が耳に届いた。
そのかすれた声が刹否的に鈴だと本能的に感じとる。
直感的にあたしのアンテナを震えさせた声ゎ、動きさえ封じた。
ピタリと、時を止めた様に硬直するあたしに…肩で息をしたのを整える。
“そんなに走ったのか…”
そんな哀れな気持ちさぇ芽生えてしまう程…鈴ゎ息を切らしていた。
整わないrhythmを無理矢理平常心に保ち、焦る様に鈴ゎ言葉を続ける。
“一気に喋らなくても逃げも隠れもしないって。”
不意に、心意に響いた。
「美沙子に…挨拶しないの…?!」
息切れの壊れたステレオみたいな声で…申し訳なく呟く。
その言葉ゎ裏返せば…『無慈悲だぞ。』と、暗示していた。