三度目の指づめ
次第に母親が顔を出す回数が月に二回あればぃいまでになった。
“本当に見捨てたれたんだ”
あたしは…静かに点滴を押さえる。
血が逆流するのが分かる。
透明な液体が見る見る内に、赤く染まって行く。
只、あたしはそれを見つめていた。
ふぅッと…世界が飛んだ。
次にあたしが意識を取り戻したのはそれから、3日後のことだった。
偶然にも通り掛った看護婦が…点滴から漏れる血液の海を発見し処置してくれた、とぃう。
シーツまで紅に染まったベットにぐったりと死んでいたあたしは…後、数分遅れていたら出血多量で生死さえ怪しかったらしぃ。
“なぜほって置かなかった?”
あたしは…壊れたステレオみたく怒鳴る白衣の医者の言葉を浴びながら、考えた。