三度目の指づめ
『27番のかた、1番診療室まで来てください。』
ビリクと電流が走った。
今から、死刑台に向かう。
白い天国の様なカーテンをぐぐりふんぞり返った姿の白衣の医者がそこにいた。
目で無言の目交ぜを送る。
あたしはヤブ医者の上から目線の態度が気に食わなかった。
何者も蛆無視の様に見下す冷めた視線…
感情のこもらない淡々とした決まり文句の台詞…
「はぃ。今日はどうされました?」
面倒な風に鼻からこれみよがしにため息を着いた。
あたしは…熟この場所に来た事を後悔する。
気休にもならなかった。