三度目の指づめ
痺れを切らして鈴が叫んだ。
今にも大声で泣き叫ぶ餓鬼の様に…鼻呼吸が荒くなる。
それでも、あたしゎ…寡黙を返した。
忘れた訳などなぃ!!!みんな覚えている。
塾帰りのコンビニゎあたし達にとって日課だった。親が厳しい美沙子ゎ家に中々帰りたがらなかった。
だから、コンビニのガレージのアスファルトにしゃがみこみ数少ないこずかいをはたいて買ったんだ。
澄んだ空気と一緒に分けあったおでんゎ今でも味覚に刻まれている。美沙子ゎ卵…鈴ゎ平てん…あたしゎ大根。
各々、おでんの王様を巡り本気で喧嘩していたっけ。
美沙子なんか…怒り過ぎて残った汁をあたし達にかけたんだ。ぁの時は何時も頼れる継母がただの中学生に見えた瞬間だった。