うさぎとウサギ
うさぎ?ウサギ?兎?
そんな時、ウサギの目がかすかに開いた。そして耳がピクリと動いた。
「お前誰やねん?」
喋った。確実に、喋った。
間違いない。視力は、悪くも良くもないが、聴力は、自信がある。
この部屋には俺とこのウサギしかいない。俺は、関西出身ではない。だから、関西弁を喋るのは、このウサギ以外考えられない。いや、関西弁以前の問題か。そうだ、このウサギが今言葉を発したのだ。
「オマエダレヤネン」と。
「何をごちゃごちゃ考えとんねん。はよ飯にせんかい。」
まただ。関西弁を使った。おかしい。昨日は、酒でも飲んだか?いや、違う。
昨日は、研究室での実験がなかなか終わらなくて、夜遅くまでいたのだ。そうだ、俺は疲れているのだ。もう一度、寝よう。これは夢だ。夢の中で起きたっていう夢だ。よし、寝よう。
「夢ちゃうがな、吾輩の好きな牧草はないんか?腹減ってんねん。あ、それもOXBOWのウエスタンチモシやで、これやないと食べへんで。」
ちょ、ちょっと待てよ。このウサギ、俺が思っていることがわかるのか?まさか、目を覚まして一発目に発する言葉がこんな言葉になると思わなかった。
「えーと、俺が思ってる事がわかるのかな?」
「せや、あんたが今言おうとした事も喋る直前にわかったわ。」
「疑問がたくさんありすぎるんだけど、まずは…」
「その前に、吾輩に質問させてくれや?朝起きたら、なんであんたがいんねん?田中の旦那はどこや、あんたが隠したんか?」
「ちょっと待て、それはこっちの台詞だ。吾輩、吾輩って名前はないんか?」
「もう、まー、えーわ。何か、あんたもパニックになってるみたいやしな。吾輩の名前か?名前は、…えー、名前は、あれ何やったっけ?」
「知らないよ、もう何がどうなってるんだ?」
冷静沈着な俺も、さすがにウサギと会話していたら、訳がわからなくなった。
「とりあえず、ウサ夫でええわ。あんたは、何って言うんや?」
「ウ、ウサ夫って…あ、俺は、鎌田恭介。」
「じゃあ、鎌田でええな、よろしく、鎌田。」
これが、このウサ夫との初めての出会いだった。そして、疑問だらけの生活が始まった。
そんな時、ウサギの目がかすかに開いた。そして耳がピクリと動いた。
「お前誰やねん?」
喋った。確実に、喋った。
間違いない。視力は、悪くも良くもないが、聴力は、自信がある。
この部屋には俺とこのウサギしかいない。俺は、関西出身ではない。だから、関西弁を喋るのは、このウサギ以外考えられない。いや、関西弁以前の問題か。そうだ、このウサギが今言葉を発したのだ。
「オマエダレヤネン」と。
「何をごちゃごちゃ考えとんねん。はよ飯にせんかい。」
まただ。関西弁を使った。おかしい。昨日は、酒でも飲んだか?いや、違う。
昨日は、研究室での実験がなかなか終わらなくて、夜遅くまでいたのだ。そうだ、俺は疲れているのだ。もう一度、寝よう。これは夢だ。夢の中で起きたっていう夢だ。よし、寝よう。
「夢ちゃうがな、吾輩の好きな牧草はないんか?腹減ってんねん。あ、それもOXBOWのウエスタンチモシやで、これやないと食べへんで。」
ちょ、ちょっと待てよ。このウサギ、俺が思っていることがわかるのか?まさか、目を覚まして一発目に発する言葉がこんな言葉になると思わなかった。
「えーと、俺が思ってる事がわかるのかな?」
「せや、あんたが今言おうとした事も喋る直前にわかったわ。」
「疑問がたくさんありすぎるんだけど、まずは…」
「その前に、吾輩に質問させてくれや?朝起きたら、なんであんたがいんねん?田中の旦那はどこや、あんたが隠したんか?」
「ちょっと待て、それはこっちの台詞だ。吾輩、吾輩って名前はないんか?」
「もう、まー、えーわ。何か、あんたもパニックになってるみたいやしな。吾輩の名前か?名前は、…えー、名前は、あれ何やったっけ?」
「知らないよ、もう何がどうなってるんだ?」
冷静沈着な俺も、さすがにウサギと会話していたら、訳がわからなくなった。
「とりあえず、ウサ夫でええわ。あんたは、何って言うんや?」
「ウ、ウサ夫って…あ、俺は、鎌田恭介。」
「じゃあ、鎌田でええな、よろしく、鎌田。」
これが、このウサ夫との初めての出会いだった。そして、疑問だらけの生活が始まった。