アイコトバ
「結局無視かよっ」
アヤトはさておき、レイが話し始めた。
「君の両親はずっと昔に行方不明になっている、よね?」
「…コクン」
「結愛ちゃんには残酷な話しなんだけど、大丈夫?」
「…うん」
今さらなにも怖くない。それに両親の真実を知りたい。
「君の両親は…暗殺された」
ビクッ
う、そ。
「本当なんだ。君のお母さんはこの吸血鬼の世界の次期王女だった。」
「だけど、次期王女…メイさんは人間界に旅行に行った際、ある男性と恋に落ちた。それが君の父親である潤司(ジュンジ)さんだ。」
ママが…吸血鬼…
「だが、この王家では純血の吸血鬼を生まなければならなかった。もちろん、二人の恋は反対された。それでも愛し合ってた二人は、駆け落ちした。そのまま人間界に逃走。行方が分からなくなっていたんだ。」
「王家であったため、それなりに命を狙われることもある。どこかの盗賊により、メイさんと潤司さんが二人の隙を狙われた。」
「それが…両親の死因…」
「そう、行方不明という形でこちらは処理させてもらっていた。結愛ちゃんが生まれていることに気付かなかったんだ。」
「そっ…か…」
*