アイコトバ



「これが真実なんだ。」


「あ…りがと」


結愛の目はどこか悲しく、遠くを見つめていた。


「いきなりこんな話きかされて疲れただろっ?今日はゆっくり休め」


「アヤト、もう少し優しくしなよ」


「俺はいつだって優しいんだっ」


「結愛ちゃん、結愛ちゃんの部屋には僕が案内するよっ♪」


「…ん」


「じゃあ今日はゆっくり休んでね?」


「…コクン」


「おやすみ」


そういって三人は部屋から出ていった。


いきなり知らされた真実。


わたしは人間?吸血鬼?


どちらでもない…なりそこない?



そんなことを考えていると、眠れなかった。心のどこかで生きていると信じて願わなかった。けど、両親はすでにこの世にいない。



*
< 11 / 12 >

この作品をシェア

pagetop