眠れない夜は

未来の

強がってもだめ。
泣いたってだめ。


何をしてもだめ。


ずっと今まで
私は何にも縛られてないと
思ってた。

気づけば見えない何かが
体中に巻き付いて

息苦しくて眠ることさえ辛い。


全部忘れて
自分の名前さえ忘れて
どこかに行きたい。


私に巻き付いてる
見えない鎖は許しては
くれない。



でも、何をすればいいの?
どこにいけばいいの?

誰か、鎖の切り方
教えてよ。

って、思いながら
気がつけば太陽は昇り、
また朝から夜に移るまで
準備をする時間が
やって来て、
私をまた苦しめる。

眠っても眠っても
少しは違えど
おんなじ毎日
眠るための準備、準備、準備。


このまま夜だけの
世界になって、
眠ったまま
私も終わってしまえば。

鎖だって気づかないまま、
いつかは起きない私を
忘れて、ずるりと
どこかで落っこちるかも
しれないのに。


だから今日も

眠れない。
< 2 / 17 >

この作品をシェア

pagetop