大人になれないファーストラバー
「要するに何が言いたい」
と聞くと、葉山はニカッと笑い。
「二人の親友として言わせてもらいたいんだけどもっ」
二人…
俺と蕾のことだろうか。
葉山といつから親友になったんだ。というか蕾に関しては一回も話したことないだろうに。
と。ツッコミたいことはいろいろあったが、黙って聞いていることにする。
「君たちはやっぱり一緒にいるべきなんだよ」
「てゆうかいて欲しいっ」と、ぎゅっと目を瞑って付け加える葉山。
まったく、真剣なんだかふざけてるんだか。心の奥底が読めない親友(仮)だなと思う。
「だって奇跡みたいなもんじゃないかっ 同じ時間同じ日に生まれて、家も近くて、今の今までずっと一緒でっ だからっ」
葉山は途中で口を閉じた。