プリンス君家の7日間


小学生だった俺は抱き締めることも、上手く慰めることも出来なかった。



『…圭人……』



そうやって、圭人の名前を呼んで泣いている明日香。



―…悔しかった。


―……情けなかった。


―……何も、出来なかった。





可愛い誕生日ケーキの上に立てられた10本のローソク。



ゆらゆら揺れて、早く消されたいと明日香を見つめる。



だけど、そんな願いは虚しく……。









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