あの暑い 夏の記憶
「あったよー!ドッジボールしててさ。私、運動音痴だったからすぐ狙われて!当てられそうになった時に、助けてくれた男の子」
「へ?葵ねぇが運動音痴!?以外!運動できなかったの!?」
つい、驚いて大きな声が出た。
「…全くできなかった!」
困った顔を見せながら。
「…何気ない仕草とか。何気ない行動。何気ない言葉。色んなことにドキドキすんの」
わたしは、ただだだ、うんうんと頷いた。
「それが…。“恋”だった」
「…恋?」
「そう。ドキドキして。その男の子が好きだなーって、思うようになるの。それが“恋”」
「恋…。わかんない…。好きだけど…。わかんない」
「うん。少しずつわかって行くよ。心音も日夏も!旭は…、もうわかってるみたいだけどね」
「恋って楽しいのかな…」
「…どうかな?」
どこか一点を見つめる葵ねぇの横顔は…。
悲しげで、淋しそうだった。
それは耕にぃに会えないからだとわたしは思っていた。
「へ?葵ねぇが運動音痴!?以外!運動できなかったの!?」
つい、驚いて大きな声が出た。
「…全くできなかった!」
困った顔を見せながら。
「…何気ない仕草とか。何気ない行動。何気ない言葉。色んなことにドキドキすんの」
わたしは、ただだだ、うんうんと頷いた。
「それが…。“恋”だった」
「…恋?」
「そう。ドキドキして。その男の子が好きだなーって、思うようになるの。それが“恋”」
「恋…。わかんない…。好きだけど…。わかんない」
「うん。少しずつわかって行くよ。心音も日夏も!旭は…、もうわかってるみたいだけどね」
「恋って楽しいのかな…」
「…どうかな?」
どこか一点を見つめる葵ねぇの横顔は…。
悲しげで、淋しそうだった。
それは耕にぃに会えないからだとわたしは思っていた。