あの暑い 夏の記憶
20.夢のあとさき
辺りが薄暗くなってきて、待っていても。
もう来ないってわかったから。
部屋に戻ったわたしは、いつの間にか寝てしまっていて。
穏空が。
「みーたんママがごはんだよーって」
って呼びに来るまで、浅い眠りの中で。
夢を見たんだ。
日夏が住んでいた家の前に、知らない男の子が立っていて。
わたしに向かって。
『…心音…?久しぶり』
そう、微笑んだように見えた。
スラッと高い身長その人影が、またわたしに。
『…泣き虫は変わってないんじゃん』
って、バカにした。
だから。
『泣いてないもん』
そう答えたわたしに、その人は笑いかけた。
知らない顔なのに、どこか懐かしくて。
夢なら覚めないで…。
もう来ないってわかったから。
部屋に戻ったわたしは、いつの間にか寝てしまっていて。
穏空が。
「みーたんママがごはんだよーって」
って呼びに来るまで、浅い眠りの中で。
夢を見たんだ。
日夏が住んでいた家の前に、知らない男の子が立っていて。
わたしに向かって。
『…心音…?久しぶり』
そう、微笑んだように見えた。
スラッと高い身長その人影が、またわたしに。
『…泣き虫は変わってないんじゃん』
って、バカにした。
だから。
『泣いてないもん』
そう答えたわたしに、その人は笑いかけた。
知らない顔なのに、どこか懐かしくて。
夢なら覚めないで…。