あの暑い 夏の記憶
朝になってわたしは真っ先に日夏の家に走っていた。
昨日のことを謝りに…。
恐ろしい顔つきでびくびくしながら、日夏はアイスを受け取った。
「…な、なんだよ!気持ち悪いな~!…ね、熱でもあんのか!?」
お化けでも見た!と言わんばかりに脅えた表情でわたしの顔をまじまじと睨む。
「…ごめんなさい!」
とりあえず、なぜか不愉快だけど頭を下げた。
「…は?」
アホみたいな顔でポケーっとしてる。
「み、心音!オレがちょっと気を許してだな~、ち、ちょっと意識なかった間に!!な、何したんだ~!?…いって~っ!!」
いきなりベッドに立ち上がろとして…とっても勢い良く…。
2段ベッドの天井に後頭部をぶつけた。
……。
「うぅっ~!!お、オレをはめたな~っ!」
顔を真っ赤にして怒り出した。
……うん。
わたし…。
日夏が、…こういうヤツだって…知ってたもん…。
だからいいの。
わたしの方が誕生日早いし…!
…お姉さんだからね。
わたしはニコニコして日夏を見ると、まだ眉を歪ませていた。