OUR first love
『今、あたし習字終わらせたから
 詩織の分もやってあげる!』



墨汁だってちゃんと
墨から磨って作ったんだから。



と話す千夏。



「うわ、ほんと?!
 マジ感謝!
 千夏大好きっ!!」



『分かってる。
 だから、詩織は美術を
 あたしの分まで宜しく!
 じゃあね!』



あたしには、無理だよ、
と言う間も与えられず....



ガチャッツーツーツー....
という音を虚しく聞いていた。



「あー!
 神様ー!!」



宿題なんてやりたくない!!



あたしはのろのろと立ち上がると、
スイカの皿を片づけた。



そしてテレビを消し、美術の宿題に
取り掛かり始めた。







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