-そら-
 下に行くともう、朝ごはんはできていた。

 香ばしいトーストの匂い・・。目がぱっちりと目覚める・・。


  「芽衣、さっさと食べなさいっ!あなたいっつも食べるの遅いんだから」
 
  「はいはい、分かったよ~」
 
 私は、お母さんに適当に返事をした。

  「芽衣も今日で中学生か・・。大きくなったもんだ」

 お父さんが言った。

  「形だけだけどね・・。」

 私がそう言うと、お父さんはケラケラ笑った。


  
   私は、安斎芽衣。中1です。一応。

   「あれ?お姉ちゃんは?」
 
 私は、お母さんに聞いた。

   「お姉ちゃんはもう行ったよ?なんか、今日は早く行くって言って」

   「そっか。」

 私には、姉がいる。今、中3だ。同じ学校・・。姉には、なんでも相談できる。

 友達みたいな感じだ・・。

   「でもどーして?」

   「えっ!?だって、入学式で、吹奏楽が演奏するからって言ってたわよ?」

   「そーなんだ。」

 私の中学は、入学式の入退場は吹奏楽が演奏するらしい・・。

 ちなみに私は、吹奏楽入部希望・・。 


    「んじゃ、俺はそろそろ会社に行くな!」

    「いってらっしゃいっ!!」


 時計を見るともう、8時が回っていた・・。

入学式は、9時から・・。でも、8時30分までに、学校に行かなければいけない。

 私は、余裕だけどお母さん?

 お母さんは、まだ、呑気に皿を洗っていた・・。

   
    「お母さん!時間大丈夫?」

    「えっ?だってまだダイジョ・・・えぇ!?もうこんな時間じゃないっ!」

    「皿はうちが洗っておくから♪早く準備して☆」
 
    「芽衣ありがとう。急がなくちゃっ!」

 なんでうちの親ってこうなんだろう・・・。  

 

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